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妄想と欲望のはざまで25

『凌辱5』

凌辱005

「下着をこんなにして・・・着替えないでしょう?」
口づけをかわしながら、私は再び乳房に手を這わせていた。
「は、恥ずかしいです・・・」
光沢をたたえた黒髪がサラサラと波打ち、性感でとろんと垂れた目元が、ほんのりと朱色に染まっている。

そういえば、いつの間にか、西日が部屋を薄赤く染めるころになっていた。日没も近いようだ。

「手がしびれていませんか? 外しましょうね」
ベッドに寝そべったままの彼女に優しく語りかけてから、上体を起こしてやる。
「お腹が空きました。何か食べに行きましょうか?」
彼女は意表をつかれたといった表情で、放心したように私を見つめた。

カチャリ・・・カチャリ・・・
私の縛めから、彼女はようやく解放された。

だというのに、美智子は身づくろいもせず、肩を震わせてシクシクとすすりあげ始めた。
解き放たれた安堵なのか、私と情事を結んだ悦びなのか、にわかには解らなかった。

妄想025_01

まさか、凌辱されて悲しみに塞いでいるわけではあるまい。それでも、私は不安になって話しかけた。
「どうしたの?」
そっと肩を抱き寄せて、顔を覗きこもうとする。だが、イヤイヤをしながら、彼女は私から逃れようとする。

「ほら、こっちを向いてごらん」
美智子を向き直らせて、もう一度、静かに語りかけてみる。
「どうして泣いているの?」
顎に手をかけ、指先で涙を拭ってあげながら、彼女が話しだすまで待とうと思った。

「やっぱり・・・」
一度、口を開きかけたが、美智子はすぐに黙ってしまう。涙が止まらないのだ。胸元の乱れを直しながら、必死に涙を堪えようとする姿が健気だった。

「やっぱり?」
ティッシュの箱を美智子の傍らに置いてから、先を促してみる。
「やっぱり私・・・気に入っていただけなかったんですね」
そう言って、美智子はポロポロっと大粒の涙をこぼした。
「まさか! どうして、そう思うの?」
驚いて、また質問してしまう。

「いいんです・・・私、こういうの慣れているから」
美智子はティッシュで鼻を覆いながら言った。懸命に明るさを装った声だった。

その言葉を聞いて、私は自分の迂闊(うかつ)さにようやく気づいていた。
行為を中断して唐突に食事に誘うとは、なんと愚かしいことをしたものだろう。絶頂に導くわけでなく、セックスに及ぶわけでもない。私に幻滅されたと、彼女が誤解するのも無理からぬことだった。

「そうじゃないですよ。あなたは、すごく可愛らしいです」
真っ直ぐに美智子の顔を見据え、髪をなでつけてあげる。
本当に可愛らしかった。桜貝のように透き通ったまぶたの縁で、濡れたまつ毛が震えている。

妄想025

おもむろに手錠から解放された彼女の手を取り、自らの股間に導いた。美智子が反射的に手を引く。
しかし、私は無言のまま自分の手を彼女の手に重ねて、ズボンの上に押しつける。

「どうです? 硬いでしょう?」
「・・・は、はい」
美智子は瞳に涙を浮かべ、薄く開いた唇から小声で返事をする。気持ちが高ぶりすぎて、思うように声がでない様子だった。

その初々しい反応で、私のモノはさらに硬さを増していく。ベルトを外し、ファスナーを下ろすと、ブリーフの上から彼女の手に握らせた。

「ほらね、私も濡れているでしょう?」
肉傘の窪みから噴きだした先走りで、ブリーフに染みが拡がっていた。
彼女は答えるかわりに、男根を握りしめたままで、こくんと頷いて見せる。

「あなたが可愛いから、ずっとこんなにふうだったのですよ」
勃起が灼けつくように熱かった。柔らかな指の中で肉棒がメリメリと体積を増し、亀頭がパンパンに膨れあがっていく。

「私・・・どうしたらいいですか?」
おどおどと落ち着かなげに、彼女が聞いてくる。
こんなに硬くなった物を、どう慰めればいいのか教えてください、といった意味のようだった。

「どうもしなくていいのですよ。逢ったその日に、しかも、こんな短い時間で、何もかもしちゃうなんて、もったいないでしょう」
私は愛しさを募らせ、美智子の唇に唇を重ねた。
「ん・・・んん・・・」
プリプリとした唇を吸いあげると、彼女が鼻の奥で可愛らしくあえぐ。

「また逢いましょう。その時、今日の続きをすることにして・・・だから、何か食べに行きませんか?」
そう言って微笑みかけ、美智子の手を解放してあげる。
いつしか部屋には、薄闇が訪れていた。

妄想025_03

二人で夜の街へと繰りだす。
偶然見つけたスイス料理の店に飛びこんだ。高層ビルの最上階にあるレストランである。

「スイス料理、食べたことあります?」
「いえ・・・初めて」
「そっか。私も初めてです」
すっかり打ち解けた雰囲気で、二人は二人の出逢いに祝杯をあげた。

(『凌辱』END、新章につづく)

※体験を基に描いていますが、一部フィクションが含まれています。
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新たな。。
智さま。みぃさま。

みぃさまの為に。。というか。智さまの
歓びのためでしょうか?
新たな企画を準備されていると。。

楽しみは尽きないものですね。
次々と頭の浮かぶ妄想を現実のすること。
私も同じですが。体力の時代より。

もっと。刺激的な楽しみなのかもしれません。

女は灰になるまで。男はボケるまで。かな?
[ 2014/05/17 08:18 ] [ 編集 ]
What a wonderful world!
Ken様

こんにちは。
レスが遅れました~<(_ _)>

どちらか一方が、望まないことはしない。
というのが、私たちの暗黙のルールでしょうか。

でも、相手に対して何かをしてあげたいと
互いに思っていたら、二人のしたいことは
不思議と重なってくるようです。

先月末あたりから今月にかけて
企画をいくつかこなしてきました。
でも、ブログでの報告が追いつきません^^;

今はまだ申し上げられないのですが
普通のカップルでは有り得ないようなことを
沢山やらかしてます。

で・・・男はボケるまでですか^^;
昨日「What a wonderful world」がTVで流れたとき
家人に誰が歌っているのか尋ねられ「サッチモ!」と
答えたまではいいのですが、本名が出て来ないw

最近、どうにも物忘れが激しく、
人の名前など、とんと出てこず難儀してます^^;
[ 2014/05/18 13:23 ] [ 編集 ]
ここで
智さん、みーさん

ここで、終わってしまうのかーっ!!

智さん、やさしいなぁ~( ´艸`)

正直な感想(^^ゞ
続きが楽しみ~♪

[ 2014/05/27 17:23 ] [ 編集 ]
大人のやり方
M見習いS様

こんばんは。

いっぺんに全てを味わわず、楽しみを先延ばしにする。
そして実現するまでの日々を、さらなる楽しみにする。
それが「大人のやり方」だと私は思います。

おそらく、みぃは「次はどうなるんだろう」と期待を抱き続け、「早く逢いたい」と毎日のように思ったはず。
決して、優しいのではありませんw
「やらしい」からこそ出来る所業ですねw

続きの開始は未定です。
ちょっと気長にお待ちください。
コメントありがとうございました。
[ 2014/05/28 00:10 ] [ 編集 ]
やさしいと、やらしい
おはようございます

言葉足らずでした

智さん、根本的にやさしいです
やらしい時、意外w

やさしさに節度も教養もあります(*^_^*)

私もこの物語を頭の中で智さん、みーさんが朗読してくれているので
それはもうエロスな世界ですよ
エロじゃないんですよ

いいところは一輪挿しの花瓶に赤い薔薇の花で見えない
日活ロマンポルノのようで気が効いている

この、見えへんがなってのがいいんだろうなー

しかし、大人だ
[ 2014/05/28 08:41 ] [ 編集 ]
節度と教養ある大人の集まり
M見習いS様

こんばんは。

節度と教養ですか。
嬉しいことをおっしゃってくださる♪
変態が無節度、無教養ではいけません。
変態行為の暴走を防ぎ、自己正当化するためにw

それはまあ冗談にしても・・・
「otona_meeting」はまさしく節度と教養ある大人の集まり、というような意味に解釈していただけると幸いです。

日活ロマンポルノが素晴らしかったのには理由があります。
「裸、絡みを既定の数だけ入れる」
「ボカシ、モザイク処理をしない」
基本、この二点さえ守れば、好きなように作家性を発揮して映画が自由に撮れたから。
私が敬愛する黒沢清や相米慎二もロマンポルノ出身です。

遮蔽物で接合部を隠すのは「ボカシ処理の手間を省く」ためなのでしょうが、あれ面白いですよね。
人によっては、かえって品がないと思うかもしれませんがw

明け透けで奔放なものより、抑制がほどよく効いて、なおかつ禁忌の要素を孕んでいたほうが、私はエロスを感じます。

みぃが本当に朗読する「妄想と欲望のはざまで」。
面白いかもしれないですね。
コメントありがとうございました。
[ 2014/05/29 04:14 ] [ 編集 ]
初めまして。。。
なほこさんのBlogから参りました。
わははと申します。初心者Mです。
妄想と欲望のはざまでシリーズ…
一気に読ませて頂きました…。

智さんの優しさと、焦らし効果で、次回会った時にはどんな事になるんでしょう…
私が責められたかのように錯覚してしまいました。
次のエントリーも読ませて頂きたいと思います。

みぃさんの動画も…ヽ(〃∀〃)ノ
可愛らしい女性ですね。

また読ませてもらいに来ます。

[ 2014/06/06 19:25 ] [ 編集 ]
初めまして!
わはは様

こんばんは。コメントありがとうございます。

なほこ様の所でお名前は、拝見しておりました。
HNがはインパクト大で一発で覚えられます。
(本名だったらゴメンなさいw)

「妄想と・・・」お読みいただき、非常に嬉しいです。
本当にありがとうございます <(_ _)>

私もわはは様のブログにお邪魔して、全エントリー、全コメント、一気読みさせていただきました!
「初心者SM体験記」としても波乱に富んで面白いのですが、わはは様のキャラがキュートで微笑ましく感じられました。5度目の逢瀬、どのようになるのかハラハラです。

「妄想と・・・」は、まだまだ続ける予定です。
また、みぃをお褒めいただき恐縮です。
これからも、仲良くしてくださいませ。
[ 2014/06/07 00:54 ] [ 編集 ]
すばらしい
一気に読まさせていただきました。
幻想小説を読んでいるようでした。
お二人の姿を想像しながら興奮してしまいました。
[ 2014/08/12 16:49 ] [ 編集 ]
ありがとうございます
なべ様

こんばんは。
一気にお読みいただけるとは、本当にブログ運営者冥利に尽きます。ありがとうございます <(_ _)>

この続きに関しては、今のところ未定ですが、必ず書きます。お待ちいただけると幸いです。
[ 2014/08/13 00:03 ] [ 編集 ]
昨日から
智さま みぃさま
昨日から見せていただいています。
”妄想と欲望のはざまで”シリーズ気がつけば一気に読んでいました。
何と言うかとても羨ましい・・・後これからの展開がとても気になります。
会社から帰るのが朝から楽しみな一日になりそうです。
[ 2014/08/14 07:29 ] [ 編集 ]
ありがとうございます
きつねこ様

こんばんは。
昨日からご覧いただいて、「妄想と欲望を・・・」も一気に読んでいただけたようで、本当に感激しています。ありがとうございます<(_ _)>
また、羨ましいとおっしゃっていただき、面映ゆい思いがいたします。
更新が思うに任せない時もございますが、できるだけご期待に沿えるよう、定期的に新企画を公開していく予定です。
これからも、よろしくお願いいたします。
[ 2014/08/15 04:46 ] [ 編集 ]
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