『弄る(なぶる)3』「ううぅぅ・・・」
美智子が低い声でうめいた。
自由を奪われ、女の大切な場所を凌辱される無力感と恥辱感。そして、名状しがたい不安と快楽の予感に、彼女は身体を震わせていた。
「はああっ、すごいですね。本当に」
思わず嘆息と称賛の声が混じった。
むろん、それは豊かで熟れきった一対の果実に対する喜びの表現に他ならない。
「こんなに・・・ほら、指が食いこんでいきますよ」
五指が肉峰に没してしまうほど、両乳房を強く掴んだ。
憧れ恋してきた女の、女性としての象徴。それが、私の指で形を変え、手中に収まっている感動は、それ以上、言葉にできなかった。
私は荒げた呼吸を隠そうともせずに、口元を美智子の首筋に押しつけけ、白い首筋を舐めあげた。
「うっ・・・」
突然、ネットリとした感触をうなじに感じて、美智子は身体をビクンと反り返らせて反応する。
可愛らしい人妻だと思った。男を夢中にさせる女である。
私は無言のまま、指の動きで自分の意志を美智子に伝える。豊乳を鷲づかみにしていた指先を、ジワジワと中心に向かってうごめかせていった。
「だめぇぇぇ・・・」
羞恥の蕾(つぼみ)に、今にも指がだとり着かんとしているのを察知して、美智子はまたしても可愛らしい反応を示した。思わず私はほくそ笑んでしまう。しかし、お楽しみはこれからである。
「はうっ!」
胸の最も敏感な部分に指が触れた瞬間、美智子は身体を大きくのけ反らせていた。
たとえ彼女にその気がなくとも、性感を欲した乳首は浮き勃って、私の指を待ち受けていたかのようだった。
「あらあら・・・こんなにしちゃって」
私の興奮に上ずった声には、美智子の敏感すぎる蕾に対する嘲弄が含まれている。
彼女は身を凍らせて、力なくうつむいた。
恥辱感にうちのめされて、自らの敏感すぎる身体を恨めしく思っているのだろうか。
そうなのだ。
乳首は美智子の身体にそなわった最大の弱点のようであった。それが分かった今、乳首を可愛がらずにいられようか。
私の親指が突起を中心にすえて、上下に移動する。
「ああっ・・・いやっ・・・はああっ!」
親指の腹で擦り、なであげるたびに、しびれをともなった快感が美智子の全身を貫くようだった。
身体をなんとか捻って、愛撫から逃れようとする。けれど、私の指の追求は、徐々に熱がこもっていく。
指先で円を描くように乳首周辺をなでる。
指で探りあてた蕾の先端をコリコリとこねくり回す。さらには、突起をつまみ、指でひねり潰してみる。
「うっ! くっ・・・」
美智子は必死に声を押し殺しているようだった。
痛みと快感が入りまじった甘美なしびれ。その渦中で、悦びを表わしてしまいそうになる淫らな本性を隠そうと、耐えているのだ。
「ふふ・・・感じているなら声を出していいんですよ」
助け舟を出してやる。見るに見かねたわけではない。もっと、よがり泣く彼女の表情が見たかったのだ。
ところが、甘い誘惑の言葉にも、美智子は首を左右に振り、歯を食いしばって耐えている。
身体の悦びを声に表わした瞬間に、淫らなメスと成り果てるしかないことを彼女は知っているのかもしれない。
美智子の羞恥に赤らんだ表情を鏡で見ながら、衣服の中にみっしりと詰まった柔肉を、好き放題に弄り回した。
相手の羞恥心を最大に引き出すこと、あるいは、自らの淫らな行為を客体化して見ること。
そういうやり方が、私の好みでもあった。
しかし、美智子は決して鏡の中で繰り広げられている自らの痴態を目にしようとしない。
自分が何をされているのか、鏡の中で確認させたかった。
そして、もっと美智子の屈辱感にゆがんだ顔が見たいと思った。
(つづく)
※体験を基に描いていますが、一部フィクションが含まれています。
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鏡はその自分の現実の姿を無残に
晒すことになる。
「鏡よ。鏡。。」と問いかけても
答えはしないが。左右逆転した世界であるが
見事にその時の自分がそこにある。
女はそれを隠すように化粧を施し。。
サディストは女にM性を見せつける為に
その前に立たせ。後ろから犯す。
しかし。鏡に映り込んだ姿が果たして。。
本当の自分なのか?誰も知りはしない。