『邂逅2』知り合って一年ほど時が過ぎ、ようやく二人の関係は変わりはじめる。
サイトの私書箱でメッセージをやり取りしたり、個室チャットにしけこみセクシャルな話をしたり。
そして、互いを特別な存在として認め合うようになったのは、メール交換がきっかけだった。
実は、私には他人には言えない非常識な欲望がある。
「愛する者が他の男性に抱かれるところを見たい」という禁断の淫欲である。
それを実現するための布石として、当時、妻のヌード画像を投稿サイトで公開していた。
人には誰しも性癖というものがある。
大人になって備わった嗜好とは違い、少年期や思春期に培われた性的素養は、ぬぐいがたく根深いものがあったりする。
私のヰタ・セクスアリスの最たるものは、当時『ハレンチ学園』で絶大なる人気を誇っていた永井豪のマンガだった。
氏の作品には、磔(はりつけ)にされる少女が、くり返し描かれていた。
半裸、あるいは全裸に剥かれた少女が手脚を縛られ、男たちの視線に晒される光景。とりわけ、少女の恥辱に赤らんだ表情に、私はたまらないエロスを嗅ぎとっていたのだと思う。
そんな幼少期に形づくられた性癖が、大人となって「好きな女を晒し者にしたい」から「愛する女を他の男に抱かせたい」に昇華していた。
不特定多数の人間が目を光らせているネットで、妻の裸体を公開する。そうすることで、私は少しだけ願望を満足させていたというわけだ。
そして、投稿サイトで知り合った同好の士と交流を深め「妻を抱いてもらえる単独男性」を探したりもした。
みぃとメール交換をはじめ、しばらくして彼女に投稿を見てもらうことにした。私の妻自慢は、チャット・サイトでは有名で、彼女もそれをよく知っていたから、特に抵抗感はなかった。
そして、私の特別な欲望についても、メールで彼女に告白した。
私はサディストで、愛する女性を所有物のように他人に貸し与えたいという欲求があることを。
同時に「あなたの秘めた欲望も教えて欲しい」と付け加えることも忘れなかった。
(つづく)
※体験を基に描いていますが、一部フィクションが含まれています。
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智 様
こんばんは
誰しも性癖がり、他人に言えない性癖もありますよね。
私は、「自慰」でさえ「してはいけないもの」だと思ってしまいます。
(なぜか、女性がする事は否定的に考えている方が多いから・・・)
「貸出」は嫌ですが、ご主人様にしていただいているご調教の姿は他人に見られたいと思ってしまいます。
こういう欲望は、ご主人様と出逢えてから初めて湧きました。
TOPの画像もみぃ様ですか??
股縄・・素敵ですね。
続き、楽しみにしております。
なほこ